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ようやく日本も高性能サッシの時代

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はじめて高性能サッシに出会ったのは,バブルが始まった頃。もう20年も前になります。

当時別荘を企画する仕事に携わっていて,カナダからだったかアメリカからだったか、

あちらのおしゃれな住宅を輸入しようということになり,待ち受ける建築現場に部材が

おろされた時のことです。

確かメーカーはアンダーソンだったと思いますが、その木製の上げ下げ窓はやけに無骨で安っぽく,

仕上げも粗く見えました。これが高級住宅の窓なのかとがっかりしたのを覚えています。

ところが、やがてツーバイフォーの躯体に組み込まれ、室内側にも屋外側にも化粧枠が取付けられ,

オイルステンが塗られると、すばらしく重厚でおしゃれな窓が姿を現したのです。

日本のアルミサッシしか見たことが無かったので,その美しさは圧倒的でした。

ことに室内側からみると,窓から見える外の景色が、まるで額縁の中の絵のようでした。

欧米には窓の文化の伝統があり,日本には窓の文化が無かったことを思い知らされました。

(昔の伝統的な家屋は障子や襖文化で,ガラスの入った窓の文化は有りませんでした)

 

さて,その後勉強してみると,その窓の性能の凄さにあらためて仰天しました。

ガラスはペアガラス(複層)で,ガラスとガラスの間には断熱性の高いアルゴンガス

が封入されていたのです。

さらに、木製枠はアルミに比べて1000倍も断熱性に優れていて,枠から熱が逃げるいわゆる

ヒートブリッジ現象も起きません。北欧製のサッシには扉を協力に引き寄せる機能で気密性を

高めるものまで有るということもわかり,日本の製品との性能の差に驚くことばかりでした。

これらの欧米製のサッシは、外と室内の温度差が30度あっても結露しないのが当たり前だった

のです。

窓がこのように高気密高断熱であることで,欧米の冷暖房コストが大変小さいこともわかりました。

 

このような優れた窓に比べて,日本のアルミサッシの何と貧弱なことか。当時はガラスは単板で

アルミの断熱性能は最悪、寒い日に暖房すれば結露するのが当たり前。さらにすきま風が入り放題の

住宅の省エネ性能は目を覆うばかりでした。

 

現在、日本のメーカーは,性能の点では欧米に比べて遜色のないサッシも生産しています。

ペアガラスも有れば,遮熱性能や紫外線対策をされたもの,アルミ枠の室内側に断熱性能の高い

プラスティック系の素材を採用するものなど,抱負なラインナップです(残念なことに,いまだ

主力商品は単板ガラスにアルミ枠)。

 

しかし、今でも日本人の窓の性能の重要性(省エネ性)に対する認識があまり高くなったとは

いえず、まだまだ高価なこともあって、高性能サッシが充分に普及しているとはいえない状況です。

 

今度の住宅板エコポイント制度で、サッシの性能の重要性を特筆して呼びかけることになったのは

本当に喜ばしい限りです。.

これによってサッシ業界も、自動車のように省エネ製品が主力商品となり、コストも下がって、

日本の住宅もようやく欧米並みの性能を持つことになっていくのでしょう。

私が日本と欧米の差を嘆いてから、ここへくるまで20年。感慨ひとしおといったところです。 

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